ひとくちにメンテナンスといっても
その人の生活、仕事、習慣、体癖などによってメンテナンスの方法は違ってきます。
ここでは、ゆにちゃんのまわりに多い農にたずさわる方を例に紹介します。
農を営む方にとって「体」は道具です。
適度に手入れをし
いいコンディションで道具を使えるということは、
いい仕事に繋がるのではないでしょうか?!
農を営む方にとっての調整ポイントはこの3つです。
①腕の使い過ぎ→腕のお手当て
②冷え→足湯
③骨盤の開閉運動→腰痛体操、風呂の入り方
この3つを調整して、よく働き、よく眠れる(時間ではなく質)ようにすればいいのです。
つまり引き締まりと緩みをハッキリさせるのがコツなのです。
これは、体の仕組みでお話したように弾力をよくすることで体の本来の働きが
十分に発揮されるようにするためのお手入れです。
今日一日の体の動きに対してのバランス調整が速やかに経過できるよう環境と体を整えてあげるのです。
基本的に今日の疲れは一晩寝て抜ければよいのです。
①腕の使い過ぎ
腕と脳の血流は関係していると整体では捉えています。
特に右腕の親指側の緊張が強い時には、脳の下がる血流が悪くなるので脳出血や脳梗塞のリスクが高まります。
一説によると四十肩は脳出血の予防で起こっていると言われているのですが、
やはり、腕を日常的に酷使してメンテナンスしない方に多いみたいです。
腕を使い過ぎただけで頭がのぼせ
イライラしたり、ヒステリックになることもあります。
腕の使い過ぎは
睡眠の質(体の一部分が極端に疲労していると体全体の緩みが悪くなる)にも影響します。
②冷え
腰痛、膝痛、睡眠の質の悪化、リュウマチ、がん、下痢、胃痛、生殖器、泌尿器、風邪、咽喉痛、冷えれば体がねじれて頑固になったり、冷えはいろいろなところに影響があり体の弾力を悪くします。
もちろん、それを調整するための不調も増えるということになります。
屋外で仕事することが多いのでやはり冷えている方が多いので、その日の冷えはその日の内に解消して体を鈍らさないように心がけたいものです。
③骨盤の開閉運動
少し専門的なお話になりますが、骨盤の動きと自律神経の動きは同調していて骨盤が閉じれば体は緊張し、開けば弛緩するようになっています。
この動きが体やこころの弾力と深く関係しているので、ここの動きが悪くなると体全体の働きに影響します。
体の調整を考える上でとても重要なのが骨盤の弾力といえます。
炎症は治癒反応です。(体の仕組み その1)
基本的に炎症のあるときは、余計なことをせず、痛むという感覚を使い、痛む
使い方を避け、早く体が治癒を完了するように環境を整えてあげます。
よく揉んだり、叩いたりしますが、一時的にすっきりしていいのですが、ずっとこれで誤魔化すことを続けていると、外からの刺激に対して体は強くなろうとする性質があるので皮膚も筋肉も硬くなってしまい、血流も弾力も悪くなってしまいます。
整骨院や病院などでは、腰や膝に痛みがある時に温めるようによく指導されます。
しかし、温めるとその時はいいのですが、炎症とは火事みたいなものなので、火に油を注いだように後でその何倍も腫れや痛みが出てしまいます。
鎮痛消炎剤(痛み止め、シップなど)も、お薬で血管を縮めて血流を低下させて炎症を抑えてるだけで、痛みは止まりますが治癒反応も止まってしまうので症状が長引いたり、壊れたままでも痛まないので、さらに大きな故障に繋がる危険があります。
炎症はお薬で抑え込んでも根本的な解決にはならないということです。
やはり、自分の体の力で速やかに症状を経過させて治すのではなくて治まる
のが一番いいということになります。
さらに自分自身の力で経過したことにより、症状が出る前より体が丈夫になるのです。
基本的なことを知った上で、マッサージやお薬などを上手く利用していただければと思います。
休憩というと10時と3時というイメージがありますが、自分の体に適した休憩とは、どういうものなのでしょう?
体は、自分の今の状況に合わせて必要なことを要求という形でしたくなります。
つまり、休憩というのは本来、各個人の状況に合わせ要求の出たタイミングで
とるのが一番効果的なのです。
人には固有の波があります。
グッ!と力の出ている時に休憩をしてしまうと返って効率が悪くなります。
逆に、1日の中でも力の抜ける波があります。
そんな時にスッ!と休憩すれば、より短時間で体を休められます。
自分の体の波を感じ、波に乗って、引き締まると弛むのハッキリした使い方で仕事をすると、仕事中の疲れの出かたや、仕事後の疲労感が変わってきます。
お一人で作業されてる方や、時間の都合できる方は
是非、固定概念(休憩の長さ、回数など)をひとまず横に置いておいて、実際のところを自分自身でお試しになって体験してみてください。
汗が出たあとそのまま体を冷やして、汗を引っ込めると、異常を起こします。
これは、「汗の内攻」と言って整体の世界では常識です。
汗が内攻すると、
だるい、手足が重い、皮膚が強張る、筋肉が痛む、呼吸が苦しくなる、
体がむくむ、妙に眠くなる、頭痛、目の異常、鼻の粘膜の乾燥、胃酸過多などの兆候がでます。
春先や、秋の初めのような、汗ばむような気温で風が冷たい時期になりやすいといわれています。
よく考えれば冷房病も汗の内攻の症状ですね。
体は出し損なった汗を再び出すために高熱を出したり、秋には下痢をして大便や、尿などとも一緒に出したりします。
汗をかいたらそのまま風に当たらないとか、こまめに着替えたり、
拭いたり、汗の処理に少し気を使うだけでいろいろなトラブルは防げそうですね。
ちなみに暖かくなってからの風は背中から受けると内攻しやすいとのことです。
汗は、老廃物の処理だけではなく、疲れを抜いてくれたり、尿からも出せない公害物質や心理的な毒素を排泄するなど、体にとってかなり重要な働きをしてくれています。
今回は、汗のお話の中でも、特に農を営む暮らしに関係の深い「汗の内攻」
についてご紹介しましたが、体は本当にいろいろなシステムを駆使し、しかも
無意識の内に生きれるようになっているということに気付いていただければ体にとってはいい変化のきっかけになると思います。
お風呂の適温はその日の体調によって変わります。
疲れているときは、いつもより少し高温でないと熱いと感じないので、いつも同じ湯温で入っている方は、今日の体調の目安になります。
入浴による健康法もたくさんあり、いろいろ実践しておられる方も多いですね。
少し前にぬるいお湯での長風呂が流行りましたが、整体的にみると体をゆるめるためにはいい入浴なんですが、もともと体が弛緩しやすい方やお年寄りがこれをすると条件が揃えば、ゆるまり過ぎて、脳梗塞などを起こす危険がありますので、誰でも適うということではないので、今の自分に適しているかどかを確認しながら実践されるとよいでしょう。
では、本題です!
お風呂で整体するために温度差という刺激を利用します。
この刺激で緊張と弛緩を調整します。
やり方はとても簡単、お風呂を出る前に一度湯船から出て湯温を1~2度上げます。
それからサッとつかって出るのです。
ポイントは、入ったまま温度をあげないことと、最初の熱さで体がグッと引き締まり、ふぁ~とゆるみだした時に出るということです。
その日の体調にもよりますが、大体、1~5分くらいの間になると思います。ぬるいお湯の入浴も、最後に、この方法で体を引き締めて出るといいですね。
ちなみに、二日酔いや食中毒の場合は、入りながらどんどん温度を上げていくと排泄が進みますよ。
是非、お手軽なので、自分の体で整体実験してみてください!
整体を通じて、いろいろなお体や生き方に触れさせていただいて、
誰ひとりとして、体を悪くしようとしてる人はいない。
誰もが一所懸命に自分の人生をよくしようとがんばった結果、体を壊しているということに気付いたのです。
やはり、がんばって努力した結果が体調不良ではなく、喜びになるように少しでも整体の知恵がお役に立てばと思います。
「気付けば、変わる。」
師匠がいつも私たちに伝えてくれている言葉です。
「気が付く」ということが大切であり、始まりなのです。
ニュートンも落下するりんごを見て気が付いたのです!
みなさまの人生が新たな「発見」に溢れ、キラキラ輝くことを願って
しめくくりの言葉にかえさせていただきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。